京都の秋といえば、やはり「紅葉」が主役。色とりどりのモミジが風に揺れ、古都の町並みに彩りを添える光景は、まさに日本の美そのものです。
毎年多くの人々が訪れる京都の紅葉シーズンですが、「2025年の紅葉はいつが見頃?」「混雑を避けて楽しむには?」「どのエリアが一番キレイなの?」といった疑問を持つ方も多いのではないでしょうか。
本記事では、「京都 紅葉 シーズン 2025 いつ」という疑問に対して、気候データや過去の傾向をもとにした予想を紹介するとともに、エリア別の見頃時期やおすすめスポットも詳しく解説します。
自然の中で秋を満喫できる穴場から、歴史的建造物との共演が美しい王道スポットまで、紅葉旅を充実させるヒントが満載です。
秋の京都を120%楽しむために、見逃せない紅葉シーズン情報をチェックしていきましょう。
京都紅葉シーズン2025年の見頃はいつ?全体の傾向と予想
過去5年の紅葉見頃傾向と気象庁データ
京都の紅葉シーズンは例年、11月中旬から下旬にかけてがピークとされています。ただし、年によって気温の推移が異なるため、見頃のタイミングも前後することがあります。
気象庁のデータによると、ここ5年間の京都の平均気温(10月〜11月)の推移は以下の通り:
年度 | 10月平均気温 | 11月平均気温 | 紅葉ピーク |
---|---|---|---|
2020 | 18.2℃ | 11.5℃ | 11月20日前後 |
2021 | 18.6℃ | 11.2℃ | 11月25日前後 |
2022 | 19.1℃ | 12.0℃ | 11月30日前後 |
2023 | 18.0℃ | 10.9℃ | 11月18日頃 |
2024 | 17.7℃(予測) | 11.3℃(予測) | 11月22日頃 |
このように、11月に入って最低気温が10℃を下回る日が増えると、紅葉が進みやすくなります。
2025年は、平年並み〜やや冷え込みが強い年と予想されており、例年通り11月中旬から下旬に見頃を迎えるエリアが多くなりそうです。
2025年の気候予想と紅葉の色づき予測
日本気象協会とウェザーニュースの予報によると、2025年の秋は「ラニーニャ傾向の弱まり」により、西日本では平年並みかやや涼しい秋になる可能性が高いとされています。これにより、紅葉の色づきがしっかりと進むことが期待されています。
特に、朝晩の冷え込みが美しい発色に影響するため、冷え込みがしっかりした2025年は、鮮やかな赤や橙の紅葉が楽しめる年になるかもしれません。
見頃の早い場所と遅い場所の特徴
京都市内でも、紅葉の色づきには場所ごとの特徴があります。標高が高い場所や山間部では、気温が低いため色づきが早く、逆に市内中心部や南部は遅めになります。
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早く見頃を迎える(11月上旬〜中旬):大原、貴船、高雄、比叡山
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標準的な見頃(11月中旬〜下旬):嵐山、清水寺、永観堂、南禅寺
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遅めの見頃(11月下旬〜12月初旬):東福寺、北野天満宮、御所周辺
朝晩の冷え込みが紅葉に与える影響とは
紅葉がきれいに色づくためには、「昼と夜の寒暖差」が重要です。昼間は15℃前後、夜間は5℃前後まで下がると、葉に含まれるアントシアニン(赤色素)が活性化し、赤く美しく染まります。
2025年は朝晩の冷え込みが例年よりやや強まる傾向が予測されており、色づきの進みも順調と見られています。特に夜間冷え込む北部や山間エリアは、美しい紅葉が期待されます。
紅葉見頃前〜落葉までの変化と楽しみ方
紅葉は「色づき始め」→「見頃」→「散り紅葉」へと3段階で楽しめます。
状態 | 特徴 | 楽しみ方 |
---|---|---|
色づき始め(11月上旬) | 緑〜黄色、オレンジのグラデーション | 写真撮影・早朝の散策 |
見頃(11月中旬〜下旬) | 鮮やかな赤・橙に染まる | 観光+食べ歩き・ライトアップ |
散り紅葉(11月末〜12月初旬) | 落ち葉の絨毯・苔の上の紅葉 | 静かな寺院巡り・風情を味わう |
散り紅葉の時期も風情があり、混雑が落ち着くためおすすめです。
エリア別・京都の紅葉見頃カレンダー【2025年版】
京都の紅葉シーズンは、地域や標高によって色づきのタイミングが異なります。2025年の予想をもとに、エリア別にわかりやすいカレンダー形式で見頃を紹介します。旅行計画の参考にしていただけるよう、人気スポットの傾向も併せて解説します。
北部エリア(鞍馬・大原・貴船など)
北部は市街地より気温が2〜3℃低く、色づきが早く始まります。
例年見頃:11月上旬〜中旬
2025年予想見頃:11月5日〜15日ごろ
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大原三千院:苔庭と紅葉が織りなす美の共演
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宝泉院:額縁庭園と五葉松が印象的
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貴船神社:灯篭と紅葉のコントラストが幻想的
北部は混雑が比較的少なく、朝の冷え込みが強いため、色鮮やかな紅葉が見られる確率が高いです。防寒対策をしっかりして訪れましょう。
東山エリア(清水寺・永観堂・南禅寺など)
京都の紅葉観光の中心地で、昼も夜も賑わいます。
例年見頃:11月中旬〜下旬
2025年予想見頃:11月15日〜25日ごろ
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清水寺:舞台からの眺めは圧巻
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永観堂(禅林寺):ライトアップが人気
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南禅寺:水路閣と紅葉の絵になる景観
このエリアは混雑必至のため、早朝拝観か夜間ライトアップの時間帯を狙うのがおすすめです。
嵐山・嵯峨野エリア(天龍寺・渡月橋など)
山々の紅葉が一気に色づき、景色全体が秋色に染まるエリア。
例年見頃:11月中旬〜下旬
2025年予想見頃:11月13日〜23日ごろ
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天龍寺:曹源池庭園からの眺めが絶景
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渡月橋:嵐山の山紅葉と川の調和
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常寂光寺:石段と紅葉の絵本のような景色
渡月橋周辺は平日でも人が多いため、午前中の早い時間帯が狙い目です。トロッコ列車も紅葉シーズンは大人気。
市内中心部(御所・下鴨・二条城など)
市街地にありながら紅葉が美しいスポットが点在。
例年見頃:11月下旬〜12月初旬
2025年予想見頃:11月20日〜30日ごろ
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京都御苑:広大な敷地と紅葉のバランスが良い
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下鴨神社:糺の森の紅葉と静寂
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二条城:唐門と紅葉が重なる絶景
観光客は寺社ほど多くなく、ゆったりと紅葉を楽しみたい人向け。アクセスが良いため滞在中に気軽に立ち寄れます。
山間部・標高の高いエリア(比叡山・高雄など)
京都の紅葉の“最前線”。冷え込みが強く、発色が早いのが特徴。
例年見頃:10月下旬〜11月上旬
2025年予想見頃:10月28日〜11月8日ごろ
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高雄・神護寺:階段と紅葉の名シーン
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西明寺・高山寺:自然と寺が調和する紅葉美
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比叡山延暦寺:京都と滋賀をまたぐ絶景スポット
紅葉のスタートダッシュを切りたいならこのエリア。11月中旬以降は葉が散ってしまうため、早めの訪問が鍵です。
エリア別見頃カレンダーまとめ(2025年予想)
エリア | 見頃時期 | 主なスポット |
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北部(大原・貴船) | 11月5日〜15日 | 三千院、宝泉院、貴船神社 |
東山 | 11月15日〜25日 | 清水寺、永観堂、南禅寺 |
嵐山 | 11月13日〜23日 | 天龍寺、渡月橋、常寂光寺 |
市内中心部 | 11月20日〜30日 | 京都御苑、下鴨神社、二条城 |
山間部 | 10月28日〜11月8日 | 神護寺、西明寺、比叡山延暦寺 |
自然に囲まれた紅葉スポットで秋を感じる場所
大原三千院と宝泉院:山里の紅葉と苔の調和
京都市街地からバスで1時間ほどの大原エリアに位置する「三千院」と「宝泉院」は、自然と静寂、そして紅葉が見事に調和する癒しの空間です。山里の冷え込みにより、毎年色鮮やかな紅葉が見られ、早い時期から色づき始めるため、京都市内より一足早く秋の訪れを感じられます。
三千院は、杉木立に囲まれた苔庭と紅葉のコントラストが圧巻で、特に「わらべ地蔵」が佇む風景は訪れる人の心をほっとさせてくれます。庭園「有清園(ゆうせいえん)」では、杉の木々の間から差し込む光と赤く染まったモミジが織りなす幻想的な風景が楽しめます。
そのすぐ近くにある宝泉院は、「額縁庭園」で有名です。座敷から見える庭の風景がまるで一枚の絵画のようで、中央に立つ五葉松の向こうに、燃えるような紅葉が広がります。拝観料にはお抹茶と和菓子が含まれており、庭を眺めながらほっと一息つける贅沢な時間が過ごせます。
両寺ともに11月上旬〜中旬が見頃で、混雑も少なく、自然に抱かれながら紅葉を満喫したい人には最適なスポットです。
★の数(総合): 0.00
★の数(総合): 5.00
貴船神社:川沿いと灯篭の風情
京都市左京区、鞍馬の奥に位置する「貴船神社」は、水の神を祀るパワースポットとして知られる神社で、紅葉の名所としても近年注目を集めています。特に有名なのは、石段沿いに並ぶ朱塗りの灯篭と、色づいたモミジとの見事なコントラスト。
11月上旬〜中旬には、紅葉が赤く染まり、昼は自然光の中で、夜はライトアップによって幻想的な空間が演出されます。川のせせらぎと紅葉、灯篭の柔らかな明かりが重なり合い、他では味わえない神秘的な紅葉体験ができるスポットです。
また、貴船エリアは「川床料理」でも有名で、紅葉シーズンには川沿いの料理旅館もライトアップとセットで楽しめる特別プランが用意されていることもあります。紅葉と食、そして癒しを求める秋の旅にはぴったりです。
アクセスは叡山電鉄「貴船口駅」から徒歩約30分またはバス利用。日中でも肌寒くなるため、防寒対策を忘れずに。
★の数(総合): 4.31
★の数(総合): 5.00
嵐山・渡月橋周辺:山の彩りと観光船の絶景
京都を代表する観光地「嵐山」は、秋になると紅葉が山全体を包み込み、まるで一枚の絵画のような風景が広がります。特に「渡月橋」から眺める山紅葉は圧巻で、晴れた日の青空と相まって、写真映えするスポットとしても人気です。
嵐山の紅葉は、山々の紅葉が徐々に下りてくるように色づいていくため、長い期間にわたって楽しめるのが特徴です。11月中旬〜下旬がピークですが、場所によっては12月初旬まで残るモミジもあります。
また、屋形船に乗って川の上から紅葉を楽しんだり、人力車で紅葉スポットを巡ったりと、バリエーション豊かな観光が楽しめるのも嵐山の魅力です。周辺には天龍寺や常寂光寺などの紅葉名所も多数あり、1日では足りないほど。
観光地としての利便性も高く、JR嵯峨嵐山駅や阪急嵐山駅から徒歩圏内というアクセスの良さもポイントです。
★の数(総合): 4.82
★の数(総合): 4.15
高雄の神護寺:京都屈指の山紅葉
市内中心部から少し離れた「高雄(たかお)」エリアは、紅葉の“穴場”でありながら“本場”ともいえる、山紅葉の名所です。中でも神護寺は、高台にあるため空気が澄み、紅葉の発色が非常に鮮やかです。
神護寺への参道は約300段の石段が続き、歩くだけで心が洗われるような静かな時間が流れます。その道中、赤や黄色に色づいた木々が出迎えてくれ、まるで紅葉のトンネルの中を歩いているかのよう。境内に到着すれば、京都市内を見下ろす紅葉の絶景が広がります。
また、神護寺は「かわらけ投げ」でも知られており、紅葉を背景に願いを込めて投げるのも楽しみの一つ。アクセスは市バス高雄停留所から徒歩約20分とやや距離がありますが、そのぶん静寂が保たれています。
11月上旬〜中旬がピークで、見頃が早いため紅葉旅のスタートにおすすめの場所です。
★の数(総合): 0.00
★の数(総合): 3.50
比叡山延暦寺:空気が澄む早紅葉エリア
比叡山は滋賀県と京都府にまたがる山で、紅葉の時期には山全体が赤く染まります。標高が高いため、市内よりも紅葉が早く進み、10月下旬から11月上旬にかけて見頃を迎えます。秋の澄んだ空気の中で、鮮やかに染まった山肌を望むことができる絶景スポットです。
中心となる延暦寺は、天台宗の総本山として1200年以上の歴史を誇り、建造物の美しさと紅葉のコントラストがとても印象的です。特に東塔エリアは、紅葉とともに静かな仏教空間を感じることができ、都会の喧騒を忘れられるひとときが味わえます。
比叡山ドライブウェイやケーブルカーを使えばアクセスも可能で、車窓からの紅葉も楽しめる贅沢なルートです。
★の数(総合): 4.27
★の数(総合): 3.23
歴史ある寺社で紅葉を楽しむ王道ルート
清水寺と産寧坂:紅葉と古都の風景
京都を代表する観光スポット「清水寺」は、紅葉の名所としても圧倒的な人気を誇ります。
特に有名なのが「清水の舞台」から見下ろす、錦織りなすように色づいた紅葉の景色。舞台の下には無数のカエデが植えられており、11月中旬から下旬にかけて真っ赤に染まる光景はまさに絶景です。
清水寺は778年に創建された由緒ある寺院で、国宝の本堂や三重塔、音羽の滝など歴史的な建築が並びます。紅葉とこれらの建造物が重なる構図は、写真映えするだけでなく、時代を超えてきた京都の魅力を感じさせてくれます。
また、清水寺に至る参道「産寧坂(さんねいざか)」や「二年坂」は、風情ある町家が立ち並び、紅葉と石畳のコントラストがとても絵になります。道中では八つ橋やお団子などの京都らしいスイーツも楽しめるので、紅葉狩りと食べ歩きを同時に味わうのもおすすめです。
夜間にはライトアップも実施されており、昼間とは違った幻想的な雰囲気が楽しめます。ライトアップ期間中は拝観時間が延長されるため、夕方から訪れて夜の紅葉を堪能するのもおすすめです。
アクセスは京都駅から市バスで約15分、「五条坂」バス停下車後、徒歩10分程度。紅葉のピーク時は非常に混み合うため、早朝または夜間の訪問が快適です。
永観堂(禅林寺):紅葉とライトアップの名所
「秋はもみじの永観堂」と言われるほど、京都紅葉の代名詞ともいえるのが「永観堂(禅林寺)」です。境内には約3,000本のモミジが植えられており、見頃を迎えると一面が紅のグラデーションに染まります。2025年も例年通り、11月中旬〜下旬がピークとなる見込みです。
永観堂の紅葉の魅力は、昼と夜でまったく異なる表情を楽しめること。昼間は多宝塔や放生池(ほうじょういけ)を背景に、紅葉が風に揺れる優美な風景が広がり、夜は池や建物にライトアップが施され、まるで絵巻物の中にいるような幻想的な空間に包まれます。
特に見逃せないのが、阿弥陀堂の「みかえり阿弥陀如来」。正面を向かず、横を振り返る珍しい仏像で、訪れる人に「遅れてきても見守っているよ」という慈悲の心を伝えています。紅葉だけでなく、仏教美術や歴史的価値も高く、深い満足感が得られるスポットです。
アクセスは地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩約15分。紅葉シーズン中は夜間特別拝観も実施されるため、事前に公式サイトでスケジュールを確認して訪れるのが安心です。
★の数(総合): 4.37
★の数(総合): 4.72
南禅寺と水路閣:紅葉と歴史建造物の融合
「南禅寺」は、1291年創建の臨済宗南禅寺派の大本山で、日本三大門の一つ「三門」や、明治時代に造られた「水路閣」など、歴史的価値の高い建築と自然美が調和する紅葉スポットです。紅葉の見頃は11月中旬〜下旬で、赤・橙・黄のモミジが境内を鮮やかに彩ります。
南禅寺の最大の魅力は、やはり「水路閣」のある風景。赤レンガ造りのアーチと、色づいた紅葉のコントラストが非常に美しく、京都の中でも一、二を争う写真映えスポットです。レトロな雰囲気と自然の融合は、時代を超えた風情を感じさせてくれます。
三門からの眺めもおすすめで、紅葉に包まれた境内を一望でき、秋の空気を胸いっぱいに吸い込む贅沢な時間が過ごせます。観光客で賑わうこともありますが、早朝や平日は比較的静かに楽しむことができます。
アクセスは地下鉄東西線「蹴上駅」から徒歩10分。周辺には永観堂や哲学の道もあるため、紅葉散策ルートに最適です。
★の数(総合): 5.00
★の数(総合): 4.37
★の数(総合): 4.71
東福寺:通天橋からの紅葉パノラマ
「東福寺」は、通天橋からの紅葉の眺望が“京都紅葉の頂点”とも称される名所です。約2,000本以上のカエデが渓谷に広がり、まるで紅葉の雲海のような景色が広がります。紅葉の見頃は11月中旬〜下旬で、平日でも多くの観光客が訪れる人気スポットです。
通天橋は、渓谷「洗玉澗(せんぎょくかん)」をまたぐように架けられており、その上から見る紅葉のパノラマは圧巻の一言。朝日や夕日に照らされる時間帯には、木々の色がより一層深みを増し、見る者を感動させます。
境内には枯山水庭園や方丈庭園など、紅葉以外にも見どころが多数あります。紅葉シーズンには臨時拝観ルートが設けられ、スムーズに回れる工夫もされているため、初めての訪問でも安心です。
アクセスはJRまたは京阪の「東福寺駅」から徒歩10分。混雑は避けられないものの、朝一番の訪問であれば比較的ゆっくりと紅葉を楽しめます。
北野天満宮:もみじ苑と文化財の共演
「北野天満宮」は学問の神様・菅原道真公を祀る神社として有名ですが、秋になると境内に広がる「もみじ苑」が期間限定で一般公開され、紅葉の名所として多くの人々を魅了します。
もみじ苑は御土居(おどい)と呼ばれる豊臣秀吉が築いた土塁跡に広がっており、歴史的にも貴重な場所です。紅葉と朱塗りの橋、そして小川が織りなす風景は、まさに“和の美”そのもの。夜間ライトアップも実施され、光と影が織りなす幻想的な紅葉風景が楽しめます。
紅葉の見頃は11月中旬〜12月初旬とやや遅めで、市内中心部に位置していることからアクセスも抜群。市バス「北野天満宮前」下車すぐで、気軽に訪れることができます。
また、境内には梅苑や宝物殿もあり、歴史・自然・文化を一度に堪能できる贅沢なスポットです。
★の数(総合): 0.00
★の数(総合): 4.33
★の数(総合): 4.00
混雑を避けたい人におすすめの穴場スポット
詩仙堂:静けさと紅葉に包まれる文人の寺
京都市左京区の一乗寺にひっそりと佇む「詩仙堂(しせんどう)」は、江戸初期の文人・石川丈山が建てた隠居所であり、紅葉の季節にはまさに“知る人ぞ知る”名所となります。観光客で賑わう清水寺や嵐山とは異なり、静かな時間が流れるのが詩仙堂の魅力です。
庭園は「丈山苑(じょうざんえん)」と呼ばれ、こぢんまりとした中に苔庭とモミジが調和する風景が広がっています。特に注目したいのは、建物の中から見る“額縁庭園”。和室の座敷に座り、窓越しに紅葉を見ると、まるで一幅の日本画のよう。風が吹くと、紅葉がさわさわと揺れて、ししおどしの音が響き、まるで時が止まったかのような静けさに包まれます。
紅葉の見頃は11月中旬から下旬。市街地からは少し距離がありますが、叡山電鉄「一乗寺駅」から徒歩15分ほどで到着できます。周辺には曼殊院門跡や圓光寺などの穴場寺院も多く、半日かけて静かな紅葉スポットを巡る散策ルートとしてもおすすめです。
★の数(総合): 5.00
★の数(総合): 3.00
★の数(総合): 4.70
法然院:哲学の道の先にある静かな寺
「法然院(ほうねんいん)」は、南禅寺や永観堂など有名スポットが並ぶ東山エリアにありながら、驚くほど静かで落ち着いた空間が保たれている寺院です。紅葉の季節になると、苔むした山門と赤く染まったモミジのコントラストが映え、まさに“静寂と紅葉”を同時に感じられるスポットとして人気です。
この寺の特徴は、観光地化されていない素朴さ。境内には華美な装飾はなく、自然と調和する簡素な美しさが広がっています。山門をくぐると、白砂壇(びゃくさだん)と呼ばれる砂の模様が迎えてくれ、心がすっと整うような感覚になります。
紅葉は11月中旬が見頃。アクセスは哲学の道沿いを北へ進み、銀閣寺を過ぎて徒歩10分ほど。近隣の有名スポットとは打って変わって、観光客の数が少なく、静かに紅葉を楽しみたい方にぴったりの場所です。
★の数(総合): 3.00
★の数(総合): 4.72
実相院:床もみじと静寂の空間
京都市左京区岩倉にある「実相院(じっそういん)」は、室町時代から続く門跡寺院で、秋の紅葉時期には「床もみじ」で一躍有名となりました。漆塗りの床に映り込む赤いモミジの姿は、まさに“逆さ紅葉”とも呼ばれる幻想的な景色で、多くの人々を魅了しています。
拝観は座敷に座って行うスタイルで、庭園や床に映る紅葉を静かに眺めることができます。撮影禁止のエリアもあるため、心のシャッターを切りながら、じっくりと自然美を味わうという、現代では珍しい“体験型”の紅葉スポットです。
見頃は11月中旬〜下旬。叡山電鉄「岩倉駅」から徒歩20分と少し距離はありますが、周囲には喧騒もなく、心穏やかに過ごせる隠れた名所です。帰りには岩倉のカフェでゆったり過ごすのもおすすめ。
★の数(総合): 4.57
★の数(総合): 4.60
★の数(総合): 4.27
瑠璃光院:限定公開の幻想紅葉
「瑠璃光院(るりこういん)」は、SNSやテレビでたびたび取り上げられるようになった“床もみじ”の名所です。秋の特別拝観期間(例年10月〜12月上旬)のみ公開されており、普段は入れない神秘的な空間が開かれることで話題を集めています。
建物2階の黒漆塗りの床に、真っ赤なモミジが鏡のように映る風景は、息を呑む美しさ。1日に入れる人数が制限されていることもあり、非常に静かで落ち着いた時間が流れます。紅葉をじっくりと楽しみたい人にはまさに理想的なスポットです。
見頃は11月中旬から下旬。叡山電鉄「八瀬比叡山口駅」から徒歩5分とアクセスも良く、周辺には比叡山や温泉施設もあります。特別拝観は事前予約が必要な年もあるため、訪問前に公式情報を必ずチェックしましょう。
妙心寺塔頭退蔵院:絵画のような紅葉庭園
妙心寺の塔頭の一つである「退蔵院(たいぞういん)」は、京都駅からのアクセスが良く、それでいて混雑が少ないという“穴場中の穴場”紅葉スポットです。庭園「余香苑(よこうえん)」は昭和の名作庭師・中根金作によって作庭され、紅葉が池に映り込む光景は、まるで一枚の絵画のよう。
訪れる人も比較的少ないため、静かに庭園を歩きながら、ゆっくりと紅葉を堪能できます。紅葉の時期は11月中旬〜下旬。モミジの赤、池に映る紅葉、苔の緑が見事なバランスで調和し、まさに“和の世界”を体感できる場所です。
アクセスはJR「花園駅」から徒歩10分程度。妙心寺の他の塔頭(大心院や桂春院など)も紅葉が美しく、合わせて訪れることで、静けさの中での紅葉巡りが実現します。
★の数(総合): 4.70
まとめ
2025年の京都の紅葉シーズンは、例年と同様に11月中旬〜下旬がピークと予想されますが、エリアによっては10月末から12月初旬まで紅葉を楽しめるスポットが広がっています。
標高の高い比叡山や高雄は早めに色づき始め、市街地や中心部では遅めの見頃を迎えます。訪れるタイミングに合わせてエリアを選べば、1年に何度も紅葉を楽しむことも可能です。
また、王道の紅葉スポット(清水寺・東福寺・永観堂など)に加えて、詩仙堂や実相院、退蔵院といった穴場を組み合わせることで、混雑を避けつつ心に残る紅葉体験ができるはずです。
2025年の秋は、ぜひ“紅葉の都”京都へ。季節が織りなす美しい景色の中で、自分だけの特別な秋の思い出をつくってみてはいかがでしょうか?