静かな海と温泉の町、下田。東京都心から電車や車で数時間でたどり着けるこのエリアには、全国でも珍しい「源泉掛け流し」の温泉が点在しています。しかも、宿泊しなくても日帰りで気軽に利用できる温泉もたくさんあるんです。
この記事では、「下田 日帰り 温泉 源泉 掛け 流し」をテーマに、今すぐ行ける厳選の温泉5選と、周辺観光・モデルコース・マナーまで、これ一つで旅の準備が整う情報をたっぷりお届けします。癒しの湯と海の絶景で、日常の疲れをスッと流してしまいましょう。
源泉掛け流し温泉とは？基本のキ
源泉掛け流しの定義と意味
「源泉掛け流し」とは、温泉を湧き出たままの状態でお風呂に注ぎ、使ったお湯を再利用せずにそのまま排水する方式のことです。つまり、湯船に注がれるお湯は常に新鮮な源泉100％。一度使ったお湯を循環させたり、消毒したりせず、自然の恵みをそのまま味わえるのが特徴です。
下田を含む伊豆エリアでは、自家源泉を持ち、かけ流しスタイルを守っている施設がいくつかあります。掛け流しは温泉の「鮮度」と「濃度」にこだわる人にとっては理想的な入浴方法で、湧き出したばかりの源泉が持つ本来の効能や肌触りを楽しめるのです。
加水・加温・循環との違い
掛け流しと混同しやすい言葉が「加水」「加温」「循環」です。加水とは、お湯の温度が高すぎる場合に水を加えて調整すること。加温は、逆に温度が低い源泉を温めることです。循環は、一度使ったお湯をろ過・消毒し、再び浴槽に戻す方式で、衛生面では安心ですが、どうしても「新鮮さ」は落ちます。
一方、源泉掛け流しはこれらの処理を原則行わず、そのままの状態で供給するため、温泉の本来の香りや湯の花、ぬめり感などが体感できます。
なぜ源泉掛け流しが選ばれるのか
温泉ファンの間で源泉掛け流しが人気なのは、「温泉成分をダイレクトに味わえるから」です。消毒剤の匂いがなく、自然な硫黄や鉄分など、泉質ごとの香りが楽しめます。肌への刺激が少なく、美肌効果を求める人にも人気です。また、湯船にずっと新しいお湯が注がれているため、雑菌の繁殖リスクも少なく、衛生面でも安心できると感じる方が多いのもポイントです。
掛け流しの見分け方と表示ルール
実は「源泉掛け流し」という表示には、法律的な厳密さはありません。つまり、表示されていても部分的に加水や加温が行われているケースもあります。そのため、宿の公式サイトや温泉分析書をしっかり確認することが重要です。真の掛け流しかどうかを見極めるには、「加水なし」「加温なし」「循環なし」「消毒なし」などの表示をチェックしましょう。
また、温泉マニアは湯口（お湯が出てくるところ）の観察もします。絶えずお湯が注がれ、オーバーフローして湯船の縁からお湯があふれているのが掛け流しの特徴です。
下田エリアの源泉の特徴
下田や蓮台寺温泉エリアは、比較的泉温が高く（50℃前後）、加温なしでも利用できるのが魅力。泉質はアルカリ性単純温泉やナトリウム-塩化物泉が中心で、肌にやさしく、保温効果にも優れています。特に観音温泉のようなpH9以上の「超軟水温泉」は、まるで化粧水に入っているようなとろみがあり、湯上がりの肌がすべすべになると評判です。
下田でおすすめの源泉掛け流し日帰り温泉5選
観音温泉（伊豆奥下田）
観音温泉は、伊豆の山あいにある秘湯で、自家源泉から湧き出す超軟水のアルカリ性温泉が特徴です。pH9.5以上という数値は、日本でもトップクラスの「美肌の湯」として知られています。温泉成分が豊富で、お湯に入るとすぐに肌がつるつるになっていくのが実感できます。
この温泉では、すべての浴槽に源泉100％かけ流しの温泉が使用されており、加水・加温・循環なしの本物の温泉を体験できます。飲泉も可能で、内側からも美容と健康をサポートしてくれるのが魅力。
観音温泉は、宿泊者向けの高級旅館として知られていますが、日帰り利用も以前より対応しています。最新情報では、日帰り入浴は事前予約が必要で、利用時間帯も限られているため、訪問前には必ず公式サイトか電話での確認をおすすめします。
施設はとても静かで、豊かな自然に囲まれたロケーションも魅力のひとつ。都会の喧騒を忘れて、心と体を癒したい人にはぴったりの場所です。
★の数（総合）： 4.43
下田荘 浜辺の湯
下田荘は、白浜海岸の目の前にある老舗旅館で、目玉は「浜辺の湯」と呼ばれるかけ流しの天然温泉です。旅館に宿泊しなくても日帰り温泉が可能で、楽天トラベルの施設紹介ページでも明確に「日帰り温泉受付中」と明記されています。
泉質は、ナトリウム-塩化物泉で、体の芯から温まる効果があります。特に冬場や冷え性に悩んでいる方にはおすすめ。また、温泉成分がしっかり残るように加水や循環をせず、かけ流しで提供されているため、温泉の風味や湯の華をしっかり楽しむことができます。
お風呂からは海を一望でき、夕暮れ時にはオレンジ色に染まる太平洋を眺めながらのんびり湯浴みをすることもできます。タオルやシャンプーなどのアメニティも整っており、手ぶらでも利用できるのがうれしいポイントです。
観光の合間に立ち寄るもよし、ドライブの終着点としてもおすすめの温泉施設です。
★の数（総合）： 4.30
清流荘（蓮台寺温泉）
清流荘は、下田の奥座敷とも言われる蓮台寺温泉に位置する高級旅館です。敷地内には四季折々の風情を楽しめる日本庭園が広がり、風情ある露天風呂や内湯では、100％源泉掛け流しの温泉を満喫できます。
泉質はアルカリ性単純温泉で、刺激が少なく、肌にやさしいのが特長。公式には「全浴槽100％かけ流し」「加水・加温・循環なし」と明記されており、温泉マニアからも高く評価されています。
通常は宿泊客優先ですが、日帰り入浴も受付している日があります。特に昼間の利用については要事前確認ですが、事前予約をすればランチ付きプランなどもあるため、温泉＋食事を楽しむ目的にも最適です。
施設内の露天風呂は、庭園を眺めながら入浴できる開放感があり、静かな時間を求めて訪れるリピーターも多いです。
★の数（総合）： 5.00
いづみ荘
いづみ荘は、寝姿山の麓にあるアットホームな温泉旅館で、展望風呂からは美しい下田の山並みを見渡すことができます。お湯は100％天然温泉の源泉掛け流しで、泉質はナトリウム-塩化物泉。体をしっかり温めてくれ、湯冷めしにくいのが特徴です。
特におすすめは「寝姿展望風呂」で、大きなガラス越しに広がる山の稜線を眺めながら、のんびりとした時間が過ごせます。施設は派手さこそありませんが、静かで落ち着いた空間が魅力です。
日帰り入浴の可否については事前確認が必要ですが、以前から地元の人の利用も多く、気軽に立ち寄れる温泉宿として知られています。食事付きのプランを提供している日もあるので、タイミングが合えば湯と味覚の両方を楽しむことができます。
★の数（総合）： 4.36
金谷旅館（千人風呂）
金谷旅館は、明治創業の歴史ある温泉宿で、最大の魅力は広大な「千人風呂」と呼ばれる大浴場です。源泉は自家源泉で、すべての湯船が100％掛け流し。泉質はアルカリ性単純温泉で、やわらかな肌触りと高い保湿力が特徴です。
この旅館は日帰り入浴にも力を入れており、公式サイトには「立ち寄り湯」情報が明記されています。営業時間は基本的に午前11時から夕方までで、混雑を避けるには午前中の訪問がおすすめです。
特に「千人風呂」は、天井が高く開放感があり、木の香りが漂うレトロな雰囲気。大きな湯船にゆったりと体を沈めれば、まるで時代をタイムスリップしたかのような感覚を味わえます。
施設内には家族風呂や露天風呂もあり、訪れるたびに違った楽しみ方ができるのも魅力です。
★の数（総合）： 4.33
周辺観光も一緒に楽しむならここ！
ペリーロードでレトロな街歩き
下田の観光といえば外せないのが「ペリーロード」です。1854年、ペリー提督が日米和親条約を締結するために歩いたとされる歴史の道で、現在では石畳とレトロな建物が並ぶノスタルジックな通りとして人気があります。
道の両側には古民家をリノベーションしたカフェや雑貨店が並び、ぶらぶらと歩くだけでも楽しめるエリアです。特に女性に人気なのが「レトロな着物体験」や「黒船サブレ」などの限定スイーツ。写真映えするスポットが多いため、カップルや友達との旅行にもぴったりです。
川沿いには柳の木が立ち並び、初夏にはホタルが見られることも。歴史と自然の両方を感じられるスポットとして、日帰り温泉の前後に立ち寄るのがおすすめです。
下田公園のアジサイと絶景
下田港を見下ろす高台に広がる「下田公園」は、自然豊かな散策スポット。特に有名なのが、6月に見頃を迎えるアジサイです。園内には約15万株、300万輪とも言われるアジサイが咲き誇り、青・紫・白といった色とりどりの花が道を彩ります。
展望台からは下田港や市街地を一望でき、晴れた日には伊豆七島の一部も見渡せる絶景ポイントに。園内にはベンチも多く、自然を感じながらのんびりとした時間が過ごせます。
温泉に入る前に軽く歩くのも良し、帰り道に夕日を眺めるのも良し。季節の花を楽しみたい人には、ぜひおすすめしたいスポットです。
竜宮窟で神秘体験
自然が生んだ絶景として知られる「竜宮窟（りゅうぐうくつ）」は、下田の海岸にある海蝕洞窟で、まるで海底宮殿のような幻想的な風景が広がります。洞窟の天井にはぽっかりと丸い穴が空いており、上から見るとハート型に見えることから「恋人の聖地」とも呼ばれています。
洞窟の中に立つと、波の音が反響して不思議な静けさに包まれます。自然の神秘を肌で感じたい人や、非日常の景色を楽しみたい人にぴったりの場所です。
駐車場も整備されており、アクセスしやすいのも魅力。温泉と合わせて訪れることで、心も体も浄化されるような1日が過ごせます。
白浜海岸で海辺リフレッシュ
白浜海岸は、伊豆でも有数の美しいビーチとして知られており、白い砂浜と透き通る海が魅力です。夏は海水浴場としてにぎわいますが、オフシーズンには静かで落ち着いた時間を過ごせる穴場スポットになります。
波の音を聞きながらのんびり歩いたり、読書をしたり、足だけ海に浸けたりと、過ごし方は人それぞれ。日帰り温泉でリフレッシュした後に、ここでのんびり時間を過ごすのもおすすめです。
サーフィンやSUP体験などのマリンアクティビティも豊富なので、アクティブ派にも人気。海と温泉、両方を満喫できる贅沢な1日が過ごせます。
田牛サンドスキー場でアクティブ体験
ちょっと変わった体験をしてみたいなら「田牛（とうじ）サンドスキー場」へ。ここは自然の力でできた砂の斜面を、ソリに乗って滑り降りるというユニークなスポットです。
砂丘のような地形がダイナミックで、子どもはもちろん、大人も思わず夢中になるアクティビティ。しかも入場は無料、ソリもレンタルできるため気軽に楽しめます。
近くには「龍宮窟」もあり、セットで観光できるのがポイント。体を動かした後に、源泉掛け流しの温泉に浸かれば、心地よい疲れとともにリフレッシュできるはずです。
初めてでも安心！日帰り温泉のマナーと注意点
受付方法と入館時の流れ
初めて日帰り温泉を利用する人にとっては、受付の流れが不安かもしれませんが、どの施設でも基本はシンプルです。入口で「日帰り入浴をお願いします」と伝え、料金を支払えばOK。タオルやシャンプーなどの有無を確認し、必要ならレンタル品を追加で借りましょう。
また、貴重品ロッカーの位置や、退館時の手続き（自動ドア開錠や下足ロッカーの鍵返却など）も事前に確認しておくと安心です。スムーズに入館できるよう、受付で不明点があれば遠慮なく聞いてみましょう。
洗い場の使い方・注意点
温泉に入る前に大切なのが「体をしっかり洗ってから湯船に入る」というルールです。これは日本全国どこの温泉でも共通のマナーで、湯の清潔を保つためにとても重要です。
洗い場では、シャワーの水が周囲に飛ばないように座って使うのが基本。シャンプーやボディソープは備え付けられていることが多いですが、肌に合わない方は持参すると良いでしょう。
また、湯船の中でタオルを使うのはNG。タオルは湯船の外に置くか、頭に乗せる程度にしましょう。
貴重品管理とロッカー事情
日帰り入浴ではロッカーを利用するケースが多いです。無料と有料のものがあるため、小銭や100円玉を準備しておくと安心です。鍵付きのロッカーを使用し、財布やスマホなどの貴重品は必ずロックしてから入浴しましょう。
最近ではICカード対応や暗証番号式のロッカーも増えており、利便性が高まっています。ただし、施設によってはロッカーの数が限られていることもあるので、混雑時は注意が必要です。
混雑する時間帯と避け方
温泉施設が最も混雑するのは、土日祝日の午後3時〜6時頃がピークです。できるだけゆったりと過ごしたいなら、午前中や平日の利用がおすすめです。
また、チェックイン前の時間帯（11時〜14時）などは宿泊客が少ないため、空いていることが多いです。静かに過ごしたい方は、公式サイトで「混雑予想」などの情報をチェックしてから行くとよいでしょう。
タトゥー・刺青に関するルール
施設によっては、タトゥーや刺青がある方の入浴を断っている場合があります。外国人観光客も多い地域では緩和されつつありますが、事前確認が必要です。
一部の施設では「タトゥーカバー（シール）」の使用や、貸切風呂での対応が可能な場合もあります。トラブルを避けるためにも、温泉に行く前に施設のルールをしっかり確認しましょう。
下田日帰り温泉モデルコース
午前出発プラン（温泉→観光→帰路）
朝早く都心を出発し、昼前には下田に到着するスケジュールです。まずは人が少ない時間帯に温泉に立ち寄り、ゆったりとした時間を過ごすことで、旅の疲れをリセットしましょう。おすすめは「観音温泉」や「金谷旅館」など、午前中の利用が比較的空いていて快適な施設。
昼食は下田駅周辺の海鮮料理店で、地元の金目鯛やアジの干物定食を楽しみます。その後はペリーロードを散策し、レトロな街並みを写真に収めましょう。午後は下田公園や白浜海岸など、自然を感じられる場所をめぐって、夕方には帰路につく流れです。
このプランは「とにかくリラックスしたい」「温泉メインで過ごしたい」人にぴったり。車でも電車でも対応可能です。
午後出発プラン（観光→温泉→夜景）
午前中はゆっくり準備し、お昼ごろに下田に到着するプランです。最初に観光スポットである「竜宮窟」や「田牛サンドスキー場」など、アクティブな場所を回って体を動かします。その後、夕方前に「清流荘」や「いづみ荘」で源泉掛け流しの温泉に浸かり、日頃の疲れを癒しましょう。
温泉から上がったら、下田港の夜景や、ペリーロードの夜散策を楽しむのもおすすめ。人通りが減った夜の街は幻想的な雰囲気に包まれ、昼間とは違った魅力があります。
特にカップルでの旅行に向いているコースで、「癒し」と「ロマンチック」を両立できるのが魅力です。
雨の日でも安心な温泉プラン
雨の日は観光がしにくくなることもありますが、そんなときこそ温泉が主役。駅からアクセスしやすい「下田荘 浜辺の湯」や「金谷旅館」は、屋内で快適に過ごせるため、悪天候でも安心です。
昼は下田駅前の商店街でお土産探しやカフェタイムを楽しみ、午後から温泉でのんびり。旅館によっては日帰りでも個室休憩が可能なプランもあるので、プライベート空間で過ごしたい方にはぴったりです。
雨音を聞きながら入る温泉は、晴れた日とはまた違った魅力があり、気持ちを落ち着けてくれます。
シニア向けゆったりコース
足腰に不安がある方や、ゆっくりペースで観光したい方向けのコースです。まずは駅からタクシーで「清流荘」や「観音温泉」などの落ち着いた温泉へ直行し、午前中から入浴。
その後は施設内のレストランやカフェで食事を取り、午後は近場の「下田公園」でゆっくりと散策。坂道や段差の少ないエリアを選べば、安心して楽しめます。
帰りは早めの時間帯に移動を始め、渋滞を避けるのがポイント。公共交通機関を利用する場合は、駅に近い温泉施設を選ぶとスムーズです。
カップル向け映えスポット付きプラン
カップル旅行でおすすめなのは、インスタ映えも意識した「映えるコース」です。まずは「竜宮窟」や「白浜海岸」で美しい写真を撮り、自然のパワースポットを満喫。その後、レトロな雰囲気の「ペリーロード」でランチやカフェタイムを楽しみましょう。
夕方は「金谷旅館」や「いづみ荘」で、風情ある大浴場や展望風呂にゆったり浸かりながら二人の時間を満喫。夜には下田港で夕暮れを眺めながらロマンチックな締めくくりを。
旅の思い出をしっかり写真に残したいカップルにはぴったりのコースです。
まとめ
下田には、自然の美しさと温泉の恵みを同時に楽しめるスポットがたくさんあります。特に「源泉掛け流し」の温泉は、湧き出したばかりの新鮮なお湯に浸かることで、心も体もリフレッシュできる貴重な体験です。
今回ご紹介した5つの温泉施設は、すべて楽天トラベルに掲載されており、日帰り入浴が可能。しかも源泉掛け流しが明記された、信頼できる宿ばかりです。下田の魅力は温泉だけでなく、ペリーロードや竜宮窟、白浜海岸などの観光地も豊富で、1日では足りないほどの見どころにあふれています。
これから下田に行こうと考えている方は、ぜひこの記事を参考に、自分だけの「温泉×観光プラン」を立ててみてください。日帰りでも、心に残る旅になること間違いなしです。
